「ウッドショック」が今日本に襲いかかっています。
いや、世界に襲いかかっていると言っても過言ではありません。
その「ウッドショック」とはなんだ?と言う方も多いと思います。
あのさ、ウッドショックこれから木の値段が上がるらしいよ?
幸い滑り込みセーフで建築中の住宅には影響が出なかったらしいけどね!
そうなんだ!
でもさ、何でもかんでも「ウッドショック」なんて横文字にしなくてもよくない?
木が足りないって言えばいいのにわざわざ説明のいるようなわかりにくい言葉を並べて。
まぁまぁ、なんとなく気持ちはわかるけど・・・
でもその原因は意外なところにあったよ!
これからこれまで以上木材が不足していくかもかもしれません。
そして木材がなくなるとどういった影響が日本には出てくるのでしょうか?
なぜウッドショックが起きたのか
「ウッドショック」とは木材不足による値段の高騰のことを示します。
日本は木材の6割を輸入しています。
そして建材に至っては半分が輸入材を使用しているとのことです。
そしてその木材が輸入できない背景には、あの二ヵ国が大きく関わってきています。
アメリカの木材需要
まずはアメリカのかつてないほどの超低金利住宅ローンです。
この期に住宅購入の需要が多くなり、木材を買い漁っている模様です。
そして昨今のコロナウィルスの影響で、在宅ワークや自宅にいる時間も増えたためDIYなどの家庭での木材の需要が増えたそうです。
中国の木材需要
そして、中国の木材需要も大きいそうです。
コロナウィルスの早期抑え込みをしている中国は、経済のV字回復を図るために木材の爆買いを始めているそうです。
アメリカと中国による木材の言い値争いで価格はどんどん上昇していますが、苦しいのがそこに日本も参戦しなくてはいけないことです。
そして、その競争に残念ながら競り負けているのが現状です。
コンテナ不足
そして木材を運ぶコンテナや船の不足も大きく関わってきています。
流通が潤滑に回っていないことや、そのコンテナ自体も確保できず日本に仕入れるまでの運賃なども高騰しています。
そして船がなければ当然日本への流通も滞ってしましますよね。
そして、輸出大国の中国が今まで国内に溜めていた商品を国外に輸出するためコンテナをかき集めているそうです。
ここでも残念ながら日本は競り負けてしまっているようです。
ウッドショックにおける住宅業界における影響
住宅業界への影響は大きです。
それは大手HMや地域工務店によっても少し状況は変わってきます。
コロナ前に比べ3割から5割に上昇しているそうです。
木材を確保できるHMや国産の木材に強いメーカーもあるそうです。
しかし、6月を迎えると段々と大手HMも値上がり傾向が出てきました。
何より建材が確保できないことには、値上がりどころか住宅の工期すら伸びてしまいます。
住宅価格が上がる、建材の質が落ちる、最悪の場合材料が手に入らず家を建てることができなくなります。
国産の木材を使えばいいのでは?
じゃあ、国産の建材を使えばいいのではないか?
日本の国土の約7割が森林ですので木材は豊富なのではないのしょうか?
現状は難しいのです。
林業は人手不足や高齢化などで一長一短に増産できるものではありません。
そして日本の多く植えられている杉ですが、杉はたわみやすく梁や土台には不向きと言えます。
使用する場合は木材を太くするなどの工夫で強度を高めることはできますが、設計などにも絡んできますので簡単にはいきません。
それでも、木材不足によって国産の木材需要も急激に増加します。
それに伴い、国産の木材も値段の高騰が進んでいるのです。
いつまで続く?
いったいウッドショックはいつまで続くのでしょうか?。
それは、コロナウィルスの終息による経済の回復、そして日常を取り戻すことによると思います。
コンテナや船が通常通り世界に行き渡るようになり、通常の生活に戻ることにより一定数の木材需要が安定するようになればウッドショックも緩やかに治ってくるのではないでしょうか?
しかし、結果的に今回のウッドショックで他国に競り負けたのも揺るがない現状です。
これからも、経済成長が見込まれるアメリカと中国を相手に木材の獲得が以前より大変になっていくのは間違いなさそうです。
国産を確保するために林業の改革も必要になっっていかなくてはいけなさそうです。
にほんブログ村
コメント